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ご飯とかお出掛けとか推しとか何か色々。

SSSS.DYNAZENONを見終わった。


 タイトルの通りである。先日、SSSS.DYNAZENON(以下ダイナゼノンと表記する)が最終回を迎えた。主人公の蓬くんたちが未来へ向かって歩き出す、とても明るいラストだった。ただ一人、ガウマさんは除いて。でも彼は彼なりに納得して逝ったので、そこは問題ないのかもしれない。


 結局、ガウマさんは何者だったんだろうか。姫という存在からダイナゼノンを託された怪獣使いと本人は自認しているが、ラストシーンのアレを見るに、彼はガウマさんであってガウマさんではない、別の存在なのでは無いかと思うようになった。何故ならば、前作グリッドマンの主人公の響裕太が、終盤になって、グリッドマンの精神が入り込んだ状態だったと判明するからである。


 あのラストシーンから考えるに、ガウマさんはダイナドラゴンそのものだったのでは無いだろうか。怪獣優生思想によって蓬くんたちのコンピューターワールドに危機が迫ったため、ダイナドラゴンの精神の一部が、ガウマさんというミイラを依り代にして、彼らの世界にやって来たのでは無かろうか。まあそうなると、送り込んだのは誰なのかという話になってしまうのだけれど。もしかしたらダイナドラゴンが抑止力として無意識に動いた結果なのかもしれない。


 彼が常々言っていた三つの大事なことも、最後まで語られずに終わってしまった。約束、愛。その次には何があったのだろう。最後の告知からこの続きがあることは明確になったので、もしかしたらそこで改めて語られるかもしれないし、敢えて秘められたままなのかもしれない。言ってしまえばダイナゼノンではこの部分が重要なポイント(夢芽ちゃんの件に関しては約束、が最初の大事なポイントだったけど)ではないから、空白のまま、視聴者にすべてを委ねた可能性もある。


 ダイナゼノンは、手を繋いで歩き出す蓬くんと夢芽ちゃんの背中で終わった。最初はどうなるかと色んな意味でハラハラしたけれど、ガウマ隊は、時にぶつかりながら、それでも必ず四人の心を、最後にはグリッドナイトとちせちゃんの想いを受け取ったゴルドバーンも含めたみんなで力を合わせ、怪獣から世界を守り、自分たちの中の憂鬱を、オープニングの歌詞通りひっくり返した。怪獣優生思想たちの目的が弱かったという指摘もあるけれど、彼らはその名の通り怪獣が無ければ生きていけない、それだけの存在だったんだろう。ダイナゼノンを怪獣もどきとしか評価出来なかったから、彼らは負けたのだろう。


 あの最終回からずっとあれこれ考えていたのだけれど、私の中でガウマさんという存在がまだ消化不良というか、あの最期をどう受け取っていいのか分からないので、つらつらと書いてみた。でもやっぱり、彼の根本的な部分は分からずじまいだった気がする。もう一度最終回を見直せば、色々とまた解釈が変わるかもしれない。


 恐らくガウマさんの魂は、あのダイナドラゴンに宿ったのだろう。だからきっと、ガウマ隊は世界の憂鬱をひっくり返すために、また集まるかもしれない。グリッドマン同盟たちとも関わるかもしれないし、それを楽しみに続報を待とうと思う。とにかく、TRIGGERを始めとしたスタッフの皆さん、お疲れさまでした。良いアニメを送り出してくれて、ありがとう。


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