棟方志功展に行ってきました。 お出かけ 2023年11月19日 どうもこんにちは菌です。今日は国立近代美術館で開催中の棟方志功展に行ってきました。何と我らが埼玉銘菓十万石まんじゅうのイラストを担当されている方です!初めて知った。私は名前を存じ上げなかったのですが、両親は知っているので、かなり有名な方だったようです。生まれる前だからなおさらか。 いつもの通り入り口の写真を撮り損ねたのでフォトスポットを。荒々しくも独特の味わいのある画風です。あと結構かわいい作品も多かったです。ちなみに今回は映像を除いたほぼほぼ全部の作品が撮影可能でした。ありがたい。朝一で行きましたが、入口あたりが混んでいるだけで、さほど混雑はしていませんでした。大きな作品が多いというのもあると思います。それから年配の方が少し多かったように見えました。活躍していた時代もあるかもしれませんね。 氏は最初にゴッホのひまわりに感銘を受け、油絵を始めたそうです。なので最初は油絵が多く、そこから版画の世界へと移っていったみたいです。油絵のキャリアは無いのに俺はゴッホになると言い出したり、子供の頃のあだ名がセカイイチだったりと、独特なキャラを持っていたようです。ただし情熱をもって活動していたからか、その才能は本物。 油絵を描いていた頃の作品。まだ彼の独特の画風は出来ていません。版画を始めてからも、ちょくちょく油絵を描いていたみたいで、ちらほらと作品が置いてありました。戦時中は版画用の板を用意できなかったから、というのもあったそうです。 彼は様々な宗教に興味を持っていたようで、日本神話やインド神話、果てはキリスト教まで題材にしたようです。キリストの版画の掛け軸なんて初めて見ました。版木があれば何枚も刷れるのが版画のいいところですね。 仏陀の十大弟子の版木。レプリカではなく本物です。思ったよりも浅く彫られていてびっくりしました。 戦時中はどうしても大きな版木を用意することが出来なかったため、油絵や水彩画、書などの作品を多く描いたようです。巻物のフォントが凄くかわいい。絵の中に文字を仕込んだり、さりげなくハートが混じっていたりと茶目っ気が溢れています。かわいい。 めちゃくちゃ巨大な襖絵。片方は華厳松、もう片方は花々を描いたもの。豪快でいて荘厳、そしてもう片方は愛らしくと、棟方志功が持つ二つの面を惜しみなく出した素晴らしい作品だと思います。本当に大きかった。この松どうやって描いたんだろう。 また氏は雑誌の表紙や挿絵、お菓子の包装紙のデザインなど、マルチに活躍していたようです。何度か切手にもなったみたいです。写真は載せないですが、ねぶた祭用の浴衣のデザインが凄く良かった! 後半になるにつれ、作品はどんどん巨大になっていきます。大きすぎて会場の壁では貼りきれないほどだったらしいです。ヤバい。写真撮影は不可でしたが、作品を上から丈夫な紐で吊るしておくという方法を取っていた写真が残っていました。それを彫り上げるのも大変だろうし、刷るのも大変だろうし、棟方志功というヒトはかなりエネルギッシュだったのでしょう。ちなみに会場では彼の肉声を聞くことが出来ます。けっこう訛りの強いおっちゃんでした。 幼少期に憧れたゴッホのひまわりの中にいる棟方志功。自分はゴッホになると宣言した男は、本当にゴッホになれたんでしょうか。本人は満足したのかなあ。でも彼の名声は世界にまで響き渡っているのは確かです。不思議なおじちゃんなんだろうなあと思って訪れ、彼の作品を見た結果、やっぱり棟方志功は不思議な面白いおじちゃんなんだと再確認しました。とても好きです。所用あってちょっと駆け足だったので、もう一回行きたいなあ。そんな感じ。 PR