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重要文化財の秘密展に行ってきました。

どうも菌です。今日は国立近代美術館、通称MOMATで開催されている重要文化財の秘密展に行ってきました。これは明日までなんですが、友人と何とか都合がつきそうだったので、朝一にチケットを取って行ってきました。結果的にこれが功を奏したのですが、最終日近くとあって本当に混んでいました。自分たちが出て行く頃には入場待ちの行列が出来ていました。凄かったです。
 今回の展示のメインテーマはタイトル通り重要文化財、しかも明治からの物に限られています。個人的にまったく知らないジャンルもあったので、物凄く楽しめました。個人的に横山大観の生々流転が20メートル分見れたのが嬉しい。ここ最近知ったのもあって、めちゃくちゃ目の保養になりました。そもそも全長40メートルの巻物を描こうとする気力と体力が凄い。
 今回の展示は写真撮影可のものもいくつかありましたので、美術館のルールに則って、作者名、作品名を一緒に載せておきます。みんなルールは守ろうね!
 
 入り口とフォトスポット。こちらは自由に撮影が出来ます。フォトスポット、帰り際には結構混んでいました。我々は荷物を預けたりしてちょっと時間がずれたので、入口の写真もすんなり撮れました。ただ館内に関しては空いているところにちょっと入る、という感じで進んだので、必ずしも順路通りには行っていないです。ご了承ください。撮影可能な作品もあったので、そこらへんがとても混んでいました。
 最初のブースは日本画で、一番最初に菱田春草の黒き猫が展示されていました。一番最初なので激混みでしたが、何とか見れたので良かったです。他にも横山大観の生々流転、今村紫紅の近江八景などがありました。ちなみに生々流転はフルバージョンで見れ、間近で見るには列に並ばないといけない仕様になっていました。こういうのコミケで見た!生々流転、本当に長かったけれど素晴らしい作品でした。聞くにこれ三か月で描き上げたらしいです。ヤバい。
 
 こちらは洋画ゾーンの高橋由一の鮭と和田三造の南風です。遠くで見ても近くで見てもめちゃくちゃ鮭でした。質感というか肉感というか、ともかく描写が凄いリアル!でも何で鮭を描こうと思ったんでしょう。南風は中央にいる漁師ニキにどうしても目が行ってしまいます。いい身体してますね兄貴…。どちらもタッチは少々違いながらも、写真のようにリアルさが目につきました。
 
 青木繁のわだつみのいろこの宮と、お馴染み岸田劉生の麗子微笑です。わだつみは教科書にも載っているらしく(私は忘れちゃった)、麗子ちゃんに関しては近代美術の中では超有名人です。わだつみ~は遠くから見るとちょっとぼんやりした感じですが、その逆めちゃくちゃ書き込まれています。ちなみにモチーフは海幸彦と山幸彦のようです。麗子ちゃんは岸田劉生の愛娘で、たびたびモデルとして出て来ます。お隣には岸田劉生の風景画がありますが、それの描き込みも凄かったです。どこかバランスが崩れているようでいて、全体としては綺麗に収まってるのが不思議。
 
 こちらは鈴木長吉の十二の鷹。種々様々なポーズの鷹たちが並んでます。カワイイ!ちなみに重文指定されているのは鳥たちだけで、下の紐や布は展示用だそうです。物凄い緻密に作られていて、今にも動きそうな感じでした。動物は癒されますね。

 ちなみにこちらは同作者の鷲。実は右側に老猿が置いてあり、その視線の先にこれがあるという素晴らしい構成となっております。老猿、まさか撮影可だと思わずに見るだけで満足してしまった。でも想像より物凄く大きくて迫力がありました。
 
 こちらは新海竹太郎のゆあみという作品です。モデルは日本人ですが、どこか西洋チックな彫刻です。隣には同じく重要文化財認定されている土台がありました。お洒落にゆあみ、と書かれています。人体部分と土台はくっついていないので、これどうやって載せてたんでしょうね。謎過ぎる。
 
 初代宮川香山の褐釉蟹貼付台付鉢と黄釉銹絵梅樹図大瓶です。みんな大好き蟹さんです。陶器とは思えないレベルで蟹でした。正直に言う、めっちゃ美味しそう。しかもお隣の素晴らしい梅の瓶と同じ作者です。どうしてこうなった。どちらも芸術品としては素晴らしいのでしょうが、どうしても蟹のインパクトには負ける。鮭といい蟹といい、何でこういうのをモチーフにしたんだろう。謎だ。謎だけど面白かったです。
 全体的にスペースとしてはこじんまりとした(というか三分の一くらいが生々流転で占められてると思う)ものでしたが、こちら他の常設展を見てさらに楽しめるという仕様になっており、それも含めるとかなりのボリュームになるというお上手なやり方をしていました。実際重文指定されていないこちらの方々の作品だったり、季節に合わせた屏風絵、美術館全体で取り組んでいる修復の模様など、様々な視点から作品を楽しめる展示が多かったです。また皇居前という眺めの良さを利用した休憩所もあったりしました。
 今回初めて訪れた美術館でしたが、とても居心地の良い素晴らしい美術館でした。展示も近代から現代アートと呼ばれるようなものまで網羅していたのでかなり勉強になりました。また心惹かれるものがあったら行きたいなあ。そんな感じ。
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